宝達山水源の森づくり協会とは
今、地球上では異常気象が相次ぎ、気温の上昇や森林破壊等が野生動植物の絶滅の危機など森林破壊がもたらす影響はわたしたちの生活を大きく変えています。
これらの問題解決に私達が行動を開始しなければ、かけがえのない地球の環境は益々悪化の一途をたどることになります。
このような世界的規模の視点に立って身近な課題に取り組む心構えを持って、問題解決に対処する
ことが重要であります。
数千年も長きにわたり、多くの恵みを享受してきた宝達山の自然保全を願って「これから、私たちが何を為すべきか」真剣に考え、行動を開始する必要があると考えています。
能登の最高峰の宝達山は、能登・加賀・越中の三州が一望でき、四季折々の自然を求めて多くの登山客が訪れています。
宝達山に降る雨や雪は年間を通して近隣市町の飲料水や農地を潤す重要な水源になっており、平成7年8月には林野庁の「水源の森百選」に平成8年4月には石川県の「石川の森50選」に認定され、名実ともに本町の誇りうる貴重な財産となっています。
森林は木材の供給のみならず、水源の涵養、自然環境の浄化や洪水の防止に、更には沿岸漁業の振興、森林浴等の大きな役割を担っています。
しかしながら、昭和22年頃から杉などの針葉樹の植林が積極的に行われましたが、針葉樹林が増えるにつれてその機能が低下し、環境に配慮した森林の整備、特に落葉広葉樹林の再生が必要となっています。
町の天然記念物である山頂周辺のブナ林では、文字どおり水源の森にふさわしい山になるように努めていますが、部分的な取り組みにとどまっている現状であります。
森林の造成は長い年月を要する事業でありますが、現在を生きている私達が子孫に残せる財産であると同時に落葉広葉樹を植えて森林の多目的機能を更に高めて後世に引き継ぐことも責務と考えるのであります。
具体的には、宝達山の民有林を長期に借り受けて、ボランティアの方々による「木を植え、育てる」という地道な活動や落葉広葉樹林を通して地球環境の保全、森から海にいたるサイクルをもう一度考えるなど、大きな運動の第一歩とするものです。
この度、行政はもちろんのこと、篤志家や多くの賛同者を募り息の長いボランティア活動を期待し当協会を設立しました。